コラム4離婚と税金Part2

離婚と税金Part2

前回の続きです

3.妻が所有者となり妻が居住する場合

ローン名義の問題などをクリアーして妻が持家の所有者となり居住する場合の税金関係は、

(1)住宅ローン控除について

住宅ローン控除は、配偶者から住宅を購入した場合には控除を受けることができませんが、離婚による財産分与の場合は配偶者からではなく他人からの住宅の購入となりますので、その他の要件を満たせば住宅を購入した妻は住宅ローン控除の適用を受ける事ができます。

(2)夫にかかる不動産の譲渡所得

離婚による財産分与では基本的には財産を渡した側には税金は課税されませんが、土地や建物、株式等の譲渡所得の対象となる資産を渡した場合は、時価で譲渡したものとして譲渡所得が課税されます。

例えば3,000万円で購入した持家が、財産分与時点での時価(売買価格や不動産鑑定士の評価額)が5,000万円であれば2,000万円の譲渡所得(みなし利益)があったものとして課税されます。

夫は持家を渡した上に、税金まで課税されるという事になります。

譲渡所得の対象となる資産は国税庁サイトをご参照ください。 (国税庁タックスアンサー No.3105 譲渡所得の対象となる資産と課税方法)

譲渡所得について詳しくはこちら

なお、夫は他人に持家を譲渡する事となるため、その他の要件を満たせば持家売却時の税金の優遇制度を受ける事ができます。 (国税庁タックスアンサー No.3302 マイホームを売ったときの特例)

これがコラム2でお話した3000万円控除です

3000万控除について詳しくはこちら

(3)妻に贈与税が課税されるケース

離婚による財産分与では基本的には財産を受け取った側には贈与税はかかりませんが、以下の場合には妻が取得した持家を含む分与財産に贈与税が課税されます。財産分与で妻が多くの割合の財産を取得する場合は注意が必要となります。

?婚姻中の夫婦の協力によって得た財産その他を考慮しても財産分与の額が多すぎる場合、多すぎる金額に贈与税が課税されます。

?離婚による財産分与制度を利用して相続税や贈与税を逃れるような場合の財産分与した全額に贈与税が課税されます。

(相続税法基本通達9−8 婚姻の取消し又は離婚により財産の取得があった場合) 婚姻の取消し又は離婚による財産の分与によって取得した財産(民法第768条((財産分与))、第771条((協議上の離婚の規定の準用))及び第749条((離婚の規定の準用))参照)については、贈与により取得した財産とはならないのであるから留意する。ただし、その分与に係る財産の額が婚姻中の夫婦の協力によって得た財産の額その他一切の事情を考慮してもなお過当であると認められる場合における当該過当である部分又は離婚を手段として贈与税若しくは相続税のほ脱を図ると認められる場合における当該離婚により取得した財産の価額は、贈与によって取得した財産となるのであるから留意する。

まとめ

離婚時の財産分与では税金がかからないのが通常ですが、不動産の財産分与では譲渡所得がかかること、住宅ローン控除にも影響が出てくる場合があること、住宅ローン完済後に持家の所有権を移転する場合にはあらかじめ財産分与の内容を公正証書に記載しておかないと贈与税が課税されてしまうことなど、税金への影響もいろいろと出てくるケースが多いです。具体的なケースについては専門家に相談されるのが良いです。

弊所では税理士と連携し離婚について考えていきますのでご安心ください

村田 光平

筆者 村田 光平

公認会計士、税理士、行政書士、公益社団法人日本監査役協会会員。2005年に中央青山監査法人、2007年に京都監査法?東京事務所を経て、2013年より税理士事務所を開業。年間50社の会社設立手続きを行い、法務・税務の両面からサポートを行うスタートアップ企業のエキスパート。現在Bizerにて執筆中。

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